hamachangのブログ

ダイアリー

2/2 さみしい

短い時間だったけれど、好きな人と一緒に過ごすことができて幸せな日だった。お昼に鴨川デルタに集まって、今出川通りの喫茶店で紅茶を飲んだ。今日の私は調子が悪くて、喫茶店では無言の時間が続いてしまった。気まずい思いをさせてしまっていないかとても心配だ。喫茶店を出て、彼女が食べたいと言っていた阿闍梨餅(あじゃりもち)を買いにいった。その足で吉田神社で行われていた節分祭に行った。実は吉田神社に行くのは初めてで、彼女が色々と説明してくれて面白かった。300円で景品が当たる引き換え券と豆がもらえるのだが、お互いに一つずつ買って抽選を待つことにした。景品は自動車から海外旅行、家電などいろいろあったのだが、私は端っこにあったザリガニ図鑑が欲しいです、と彼女に言うと笑ってくれた。先ほど買った阿闍梨餅も吉田神社で歩きながら食べた、広島銘菓の桐葉菓と似た食感でとても美味しかった。でも、たぶん彼女が勧めるものは全て肯定的に見てしまうと思う。

丸太町通りを歩いて、鴨川沿いを三条まで喋りながら歩いた。三条大橋のふもとにある内藤商店というたわし屋で小さなたわしのキーホルダーを買った。彼女は根っからの森見登美彦好き、京都好きで私より全然京都にも森見氏にも詳しく、私が色々教えてもらった。もちろん、ここのたわし屋にも来たことがあるという。寺町通りの奥にある鳩居堂で便箋を買い、彼女は書道用に下敷きを購入していた。

錦市場をまっすぐ進んで、四条通りに出た。彼女は人混みがあまり好きではないようで、狭い錦市場は少し苦手らしかった。四条通りに出たあたりで確か時間は16時を過ぎたあたりだったと思う。京都駅にあるラーメン屋に行きませんか、と提案して阪急を乗り継いで地下鉄に乗り換えた。220円の切符を買って京都駅に到着したのが16時半ごろだった。

京都駅ビル9階にある拉麺小路の一店舗「ますたに」で750円の中華そばを食べた。実は昼の喫茶店で初めて彼女の顔を正面から見た。今までずっと、食事の際などは横並びの席だったので彼女を正面から見るのは初めてというわけだ。別に顔がどうこうで人を好きになるワケではないが、やはり恋い焦がれている女性なので彼女の顔はとても上品で可愛らしく見えた。食事を終えて、彼女が食券を持ち帰っているのを見て私も食券を持ち帰ることにした。

帰りの電車は18時10分のこだま748号東京行きだった。彼女に断って、入場券を買いホームまで見送ることにした。見送りたかったというか、やっぱりなるだけ最後まで一緒にいたかったので(こんなキザな事、普段は書けない。恥ずかしい!)。

私は彼女の交際相手でもない、ただの文通友達であるし彼女もその認識で特に何も考えていないと思う。しかし私にとっては今いちばん好きな人であり、愛している人なのだ。ホームで新幹線が来るまでの間、とても寂しい気分になった。さみしいです、といったら「本当ですかー?」冗談ぽく返されてしまった。本当です。またしばらく貴方とは会えないだろうし、とてもさみしい。などと本当のことは言えるはずもなかったが、とにかくあと少し彼女との時間が惜しくて変な気分になった。

先発の、のぞみ号が出発するとすぐこだまがホームに入ってきた。気が迷って、最後に握手して下さい、と意味不明なことを言うと人差し指を出されたので指を握った。今思い返すと最悪だ、何で握手しようなどとワケのからんことを言ったのか、俺。嫌われたと思う。結局握手は拒否されてるし。

ドアが開いて、他の乗客が乗り込んでいく。どうぞ、と新幹線を指差した。でもあんまりここらへんは覚えていない。彼女はいいんですか、と言って新幹線に乗り込んだ。彼女が乗り込んでも数十秒新幹線が出発しなかったので、引き止めてもう少し気の利いた言葉でもかければよかったと後悔している。

彼女の座席は私から見て反対側、進行方向海側だったので窓から顔を伺うことができなかったし、そうしようともしなかった。急に恥ずかしくなってドアのところで突っ立っていた。さよならとか、また、とか言ったかどうか覚えていないが何かしら言ったかと思う。

新幹線の加速力は凄まじくて、ホームドアが閉まり発車ベルが鳴り終わると滑るように京都駅12番線から出ていってしまった。

とても寂しくて泣きそうになったが何とか耐えた。改札へ降りる階段の途中で振り返って、11番線と12番線を下から見上げるような構図でカメラのシャッターを2度切った。地下鉄に乗るとき、外国人が改札機にJRの切符を入れて困っていたので駅員さんを呼んで処理してもらった。帰宅してシャワーを浴びているときに、やっぱり泣いてしまった。久しぶりに泣いた。とても素敵な人だから、私の好意に気づいていながらも私を傷つけないように何とかやり過ごしてくれているのだと思う。いつか好意を伝えたいと思っているのだけれど、言ってしまうと全て終わってしまいそうで恐い。しかも、彼女は就職活動の真っ最中だから、私のせいで変な影響も与えてはいけないと思う。もし彼女の就職活動が上手くいって、関西に越してくるのであればその時に色々と話したいと思う。

せっかくの京都を嫌な思い出にしていないだろうか?私のせいで京都が嫌いになっていないだろうか?一方的な好意を許して下さい、すいません。
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